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例年10月1日になると、東京タワー、都庁といった国内のランドマークがピンク色にライトアップされます。みなさんの中には、そうした様子を現場で、あるいはテレビやインターネットで見たことがある方も多いのではないでしょうか。実は、あのライトアップもまた、乳がん早期検査の啓発を目的としたピンクリボン運動の一環なのです。
ピンクリボン運動とは、乳がんの撲滅や早期検査を啓発するために行われる世界規模のキャンペーンの名称で、1980年代のアメリカではじまりました。運動のシンボルでもあるリボンのマークは、乳がんで亡くなられた患者さんの家族が、「このような悲劇が繰り返されませんように…」との思いを込めてつくったリボンに由来するとか。ピンクリボン運動はその後、乳がん患者が多かった欧米で急速に拡大。行政、市民団体、企業などが乳がんの早期発見を啓発するイベントを開催したり、ピンクリボンをあしらった商品などを販売して、その売り上げの一部を研究団体に寄附する活動が、積極的に行われています。また、1993年には、アメリカで「ナショナル・マンモグラフィーデー」(10月第3週の金曜日)が制定されました。
日本でピンクリボン運動が知られるようになったのは2000年頃。いまでは、ピンクリボン運動に賛同する市民団体、企業、政府やその関係機関が、年間を通じてさまざまなキャンペーンを行っています。ではなぜ、欧米同様に日本でもピンクリボン運動が盛んになったのでしょうか? 言うまでもなく、乳がんを患う人が年々増えているからです。乳がんは女性がかかる"がん"のトップで、なんと11人に1人が罹患するといわれています。乳がんの発生は40~50歳代にピークを迎えるといわれますが、近年は20代、30代の患者さんも増えているというデータもあります。
乳がんは、女性がかかりやすい病気。しかしその一方で、早期に見つければ治癒できる可能性も高い病気でもあります。あなた自身、そしてあなたが大切に想う人たちのために、まずはピンクリボン運動を通じて正しい知識を身につけることからはじめてみませんか。
コラム
・乳がんの診断法、治療法などの情報の提供
・ピンクリボンデーの実施(10月1日)
・ピンクリボンフェスティバルの開催(例年10月)
・自己検診および乳がん検診受診の推進
・座談会、シンポジウム、セミナーなどの開催 など
<出典>
国立がん研究センターがん対策情報センター「がん情報サービス」
URL:http://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html