mama知っ得!情報
「笑った!」「寝返りした!」「立った!」——。スマホが普及したことで、子供たちの“かわいい表情”や“決定的瞬間”の撮影がとっても手軽になりました。「何かあるとつい撮影しちゃうから、スマホの容量がパンパン」というママも少なくないのでは? とはいえ、一瞬の表情やしぐさを思い通りに撮影するのは、なかなか難しいもの。
そこで今回は、3姉妹の子育てに奮闘中のママカメラマン・丹羽夏美さんに、「子どもをスマホで上手に撮るコツ」を伝授してもらいました。
まずは、【ねんね期~ハイハイ期】【あんよ期以降】に分けて、上手に撮るためのポイントを紹介していきましょう。“ちょっとしたコツ”をつかんでおけば、いつもの写真がもっとかわいく、もっと素敵になるはずです!
①「順光」ではなく「逆光」で撮る
一般的には、被写体に対して正面(カメラ側)から光が当たる「順光」で撮るのがセオリー。でも、赤ちゃんは明るいところでしっかり目を開けられないため、順光で撮ると目をつぶってしまったり、変な表情になったりしがちです。この時期は、被写体の背中から光が当たる「逆光」で撮るようにしましょう。
それだけで、ぱっちりおめめのかわいい表情を撮ることができますよ。カメラだととても難しい逆光の撮影ですが、スマホでは画面上の赤ちゃんの顔をタップして明るさの基準を合わせれば、比較的簡単に撮影できます。
②おもちゃを活用して目線をゲット!
カメラ目線の写真を撮りたい時は、赤ちゃんが好む濃い色のアイテムや、音の鳴るおもちゃで興味をひくようにしましょう。スマホのレンズ付近に、あらかじめ小さなおもちゃやお子さんの好きなキャラクターのシールなどを貼り付けておくと、外出先でも簡単にカメラ目線の写真を撮ることができます。
③時には「引き」の写真もおさえてみて
ねんね期の写真は、どうしてもアップのものが多くなりがち。時には趣向を変えて、引きの写真も撮ってみてはいかがでしょう? 赤ちゃんと添い寝するパパとのツーショットや、子育てグッズでいっぱいの部屋…。写真にバリエーションが生まれるのはもちろん、数年後に見返した時にとてもいい思い出になります。
①表情を撮りたいときは遊具のない公園で!
楽しそうな遊具がたくさんある公園は、子どもが大好きな場所。でも、遊具に気をとられて、子どもがカメラのほうを向いてくれなくなることもしばしば…。
「表情をしっかり撮りたい!」というときは、あえて遊具のない公園に出かけるのが正解です。カメラに集中してくれるので、ママのリクエストにも応えてくれやすくなりますよ。
②連写は長押しでなくボタン連打で対応
連写モード(シャッターボタンを長押しすることで、連写モードに切り替わります)は、ちょこまかと動き回る子どもを撮るのにとっても便利ですが、後でフォルダを見返して、写真の量にウンザリすることも。
連写モードを使わず、こまめにシャッターボタンを押して連写したほうがあとの整理が楽になるのでおすすめです。
③撮影を意識させずに、遊びの中で撮る
以前、娘に「ママ、また写真撮るの?」とうんざりされたことがあります(笑)。あまりにしつこいと写真嫌いになりかねないので、自然に撮れるような工夫をすることも大事です。
例えば、ジャンプをしている写真を撮る時は「さっきよりもっと高く跳べるかな?」と声を掛けてみる。走っている写真なら「ママにタッチしたらゴールね」とゲームっぽい雰囲気を出す。「○○して!」とお願いするのでなく、遊びの中で撮ることで表情もぐんとよくなります。
続いては、写真のクオリティをワンランク上げるためのコツを紹介します。プロのカメラマンも使うテクニックなので、SNSで映えること間違いなしの1枚になるはずです!
①ぐっと近寄って、子どもと同じ目線で撮る
かわいい写真のポイントは、何といっても「表情をより魅力的に撮る」こと。子どもの目線まで腰を下げて、ぐっと近寄って撮影すると、臨場感やかわいらしさが強調できるのでおすすめです。ちょっとしたことですが、やるとやらないとでは仕上がりがかなり違ってきますよ。
②「キャッチライト」で輝きのある目に!
雑誌に載っているモデルやアイドルは、目がとてもキラキラしていますよね。あれは「キャッチライト」というテクニックを使って、瞳の中に光を写し込んでいるからなんです。スマホでも、被写体の顔を電球や光のさす窓際のカーテンなど光源のほうに向けて撮影することで、手軽にキャッチライトを入れられます。ぜひ挑戦してみてください。
③上下、左右どちらかに余白を持たせる
被写体をあえて上下、左右のどちらかに寄せて撮ると、奥行き感や躍動感が出て、雰囲気のある写真に仕上がります。判断のポイントは背景。背景が青空なら子どもを下に配置しつつ、下から見上げるようにして撮ると、空が広く感じる“抜け”のある写真になります。逆に、落ち葉や水たまり、白い砂浜など地面がきれいだったら、子どもを上に配置して高い位置から撮ってみるのもいいでしょう。
後ろに写り込む色味や子どもとの遠近感、画面のどこに主人公を配置するかを考えながら撮影すると、写真としてのクオリティが高まります。いろいろ試して“自分好みの構図”を見つけてください!
丹羽夏美(にわ・なつみ)/神奈川・湘南を拠点に家族の記念写真の出張撮影を行っているフリーランスカメラマン。3児の母。茅ヶ崎の産院ではマタニティフォト、ベビーフォトの撮影も行っている。instagram__niwanatsumiphoto