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子どもが大きくなるにつれて、気になってくるのが幼稚園や保育園のこと。「幼稚園と保育園は何が違うんだろう?」「どちらに預けるのがいいんだろう?」と迷っている方も多いのではないでしょうか。幼稚園と保育園のどちらを選ぶにせよ、大切な子どもを預ける場所。まずはそれぞれの目的や特徴について、きちんと理解しておくようにしましょう!
幼稚園、保育園は、ともに未就学児が通う施設ですが、それぞれ次のような違いがあります。
●根拠法:学校教育法に基づく学校
●所轄:文部科学省
●目的:幼児を保育し、幼児の健やかな成長のために適当な環境を与えて、その心身の発達を助長する
●保育対象年齢:満3歳から小学校入学前までの幼児(3年保育の場合)
●保育時間:原則として1日4時間が標準(預かり保育も可)。毎学年の教育週間は39週以上
●保育科:公立の場合は市町村が決定、私立の場合は設置者(園側)が決定
●給食:任意
●先生の必要免許:幼稚園教諭免許状
●根拠法:児童福祉法に基づく児童福祉施設
●所轄:厚生労働省
●目的:日々保護者の委託を受けて、保育に欠けるその乳児又は幼児を保育する
●保育対象年齢:保護者の事情により保育に欠ける0歳から小学校入学前までの乳児、幼児
●保育時間:原則として1日8時間(延長保育あり)
●保育科:保護者の課税状況に応じて市町村長が決定
●給食:義務
●先生の必要免許:保育士資格証明書
幼稚園と保育園のいちばん大きな違いは、幼稚園が小学校入学前のお子さんの「教育施設」であるのに対して、保育園は、乳幼児を保護者に代わって預かる「児童福祉施設」だということ。そのため、幼稚園の管轄は文部科学省、保育園の管轄は厚生労働省となっていて、設立の目的や先生の資格免許も違ってきます。
また、保育時間についても、幼稚園が9時から14時頃までなのに対して保育園は7時半頃から18時頃まで。朝晩の保育時間が長く取られているため、パパとママが共働きで長時間預ける必要がある場合は、保育園を利用するのが定番となっています。
保育園は、親に「預けなければならない事情」がある場合に利用できる施設です。そのため、保育園は「両親が共働き」でないと入園の許可がおりないところがほとんどです。また、自治体によっては、仕事や病気などの事情に対して優先順位があり、それにのっとって入園が決まります。条件の厳しさは自治体によって異なるので、まずはお住まいの地域の保育園の入園条件を調べてみましょう。
幼稚園のほうは「保護者の事情によって、保育に欠ける」状態かどうかに関わらず、満3歳になったら入園可能です。なお、保育園が世帯の収入に応じて保育料が変わるのに対して、幼稚園は世帯の収入に関係なく一律の保育料となります。
願書や申請の受付はだいたい秋頃。ほとんどの幼稚園は9〜11月に願書の配布があり、その後、入園願書の受付や面接などを経て、年内には入園が決まります。
一方の保育園は、入園希望日の前月中旬頃までにお住まいの自治体の窓口(保育課など)に申請し、審査が通れば入園となります。ただし、保育園への入園希望者はとても多く、特に4月入園には申請が殺到します。入園前年の11〜12月に申請受付を行い、1〜2月頃に入園の可否が決まる自治体が多いので、4月入園を希望する場合は、早めに準備するようにしましょう。なお、入園できなかった場合でも、待機児童として登録しておくと、年度の途中で欠員があった場合に受け入れてもらえることがあります。
費用面でみても、地域や収入によって差がある保育園の保育料に比べ、幼稚園は一律。また、幼稚園は公立と私立で約2倍費用が異なるとも言われるため、家計のことも考慮したうえで判断する必要があります。
いずれにしても、幼稚園・保育園選びは、親と子それぞれの生活に大きな影響を与えるもの。「どちらがいいか」ではなく、どちらが生活環境や仕事の状況に合っているかをイメージし、しっかりと吟味しましょう。
注:文章中の「保育園」はすべて「認可保育園」を指します。
【出典・参考】
<WEBサイト>
・文部科学省 幼稚園教育要領
・文部科学省「幼稚園ってなあに?どんなところ?何するところ?」
・厚生労働省 保育関係
・財団法人全日本私立幼稚園幼児教育研究機構HP
・全国保育協議会HP
<書籍>
・イマドキ幼活の進め方がまるわかり!(主婦の友社)
・幼稚園選び必勝ガイド(自由国民社)