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女性ホルモンが影響する様々な不調を改善!低用量ピルとミレーナとは?

掲載日:2024/4/10
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女性ホルモンは、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類があります。これらは妊娠の準備や継続などの働きの他、肌のうるおいや血管の健康、骨密度を保つ働き、また食欲増進やイライラ感をもたらすこともあるなど心身に多様な影響があります。女性ホルモンは生涯一定に分泌されるのではなく、月経周期に伴う変化や、思春期・成熟期・更年期・老年期とライフステージでも大きな変化があります。そのため、女性の健康において「女性ホルモンの働きやリズムはどうか?」を考えることは大切です。

女性ホルモンが関わる不調には、月経前症候群(PMS)、月経困難症、月経不順、妊娠・出産期のうつ病、更年期障害など様々なものがあります。
これらの不調に対して、女性ホルモンを整える規則正しい生活習慣とあわせて、薬などの治療法もあります。自分の症状やライフスタイルに適した治療については、婦人科の医師に相談してみましょう。

低用量ピルとは?

低用量ピルは、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの合剤でもともとは経口避妊薬ですが、近年では月経時の経血量の減少や月経痛の改善など月経困難症への効果、子宮内膜症の進行抑制にも効果が認められて使用されるようになりました。

Q. 副作用はありますか? A. 飲み始め1~2ヵ月の間にマイナートラブルといわれる不正出血や頭痛、吐き気、腹痛、乳房痛などがおこることがありますが、多くの場合は飲み続けているうちに症状は軽くなります。また、稀ですが重大な副作用に血栓症があります。これは40歳以上・肥満・喫煙などのリスク因子を持つ方におきやすいといわれており、血栓症リスクありと判断され使用できない場合もあります。



Q. 長期間服用した場合、将来妊娠しづらくなりますか? A. 低用量ピルは卵子を作る働き自体を抑制するわけではないため、服用中止後だいたい3ヶ月以内には排卵が再開します。服用中止後の妊娠率は、服用期間の長さに関わらず、低用量ピルを飲まなかった人と変わらないことがわかっています。



Q. 低用量ピルは太りますか? A. ピルの主成分である卵胞ホルモンの影響でむくみが生じたり、黄体ホルモンの影響で食欲増進したりすることで、体重が増える場合があります。ただし、これらの含有ホルモンを減らした低用量ピルでは、体重増加への影響は少なくなっています。



Q. ピルを飲むとがんになるリスクが上がりますか? A. ピルを服用しない場合と比べ、ごくわずかな差ではありますが、服用により子宮頸がんと乳がんの発症リスクが高まる可能性があります。(ただし、服用によって子宮体がんや卵巣がん、子宮内膜症のリスクは低下するとも言われています。 )

ミレーナとは?

ミレーナとは、子宮の中に装着する3cm程のT字型の装置で、黄体ホルモンを放出します。過多月経や月経困難症の治療に保険診療で使用されており、内服治療以外の治療法としてミレーナも選択肢のひとつです。また、黄体ホルモンが徐々に放出されることで避妊効果も発揮します。

Q. ミレーナの副作用や注意点はありますか? A. ミレーナの挿入直後は腹痛や不正出血、月経周期が変化し出血が長く続くことなどがあります。また、稀に挿入しても脱落してしまったり、子宮内感染が起きたりするなどのリスクもあります。そのため、ミレーナ挿入後は定期健診が必要になります。
体質的に子宮の入口が狭い方や、子宮の形や位置の異常を指摘されたことがある、子宮頸管炎・膣炎がある、性感染症にかかっているなど、様々な要因でミレーナの使用ができない場合があります。婦人科の医師に相談しましょう。



Q. ミレーナの装着は痛いですか? A. 個人差がありますが、挿入時には軽度の痛みを感じる場合があります。また、挿入後数日は、下腹部の違和感や軽い痛みがあります。



Q. 低用量ピルとミレーナの効果にはどんな違いがありますか? A. 低用量ピルとミレーナを比較した場合の特徴

低用量ピル

◎卵胞ホルモンと黄体ホルモンの合剤、内服薬のため全身に作用する。

・PMS(月経前症候群)の改善や、子宮内膜症の進行抑制、卵巣がんの予防に優れている。

・子宮の入り口が狭いなどミレーナが使用できない方でも、ピルは内服のため使用の検討が可能。

ミレーナ

◎黄体ホルモンの単剤、子宮内のみに作用する。

・子宮内で持続的に黄体ホルモンが働くため、子宮内膜が薄くなり、過多月経、月経困難症の改善に優れている。

・ピル服薬が困難な方でも使用しやすい(副作用症状で服薬困難、血栓症リスクの高い方、喫煙者、40歳以上、毎日の内服が困難な方 など)。

・装着5年で除去・交換が必要。




一生の中では様々な時期でのキャリアや生活、体調の変化があるでしょう。女性ホルモンのリズムやその変化とうまく付き合っていけるよう、年齢やライフスタイルに合わせた生活の工夫をしながら、それぞれのライフステージを楽しんでいけるとよいですね。



東京海上日動メディカルサービス 発行
http://www.tokio-mednet.co.jp/

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