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子どもを転落事故から守るには?

掲載日:2023/8/9
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子どもはいろいろなものに興味をもって動き回り、大人の思いもよらないところに登ったり、予想外な遊び方をしたりします。子どもの安全のため見守りは大切ですが、保護者が常に目を離さずにいることは難しいものです。そのため、転落事故から子どもを守るためには、あらかじめ対策を立てておくことが大切です。

子どもの転落事故の予防方法

9歳以下の子どもの建物からの転落により、夏を中心に令和2年までの5年間で21人亡くなっています。
※消費者庁 子どもの転落事故に注意! - 落ちるまではあっという間です。事前の対策で事故防止を -
~厚生労働省「人口動態調査」より~


また、医療機関を通じて消費者庁に寄せられた事故情報によると、入院を必要とする転落事故のうち約6割が頭部を受傷しています。高い所に限らず比較的低い所からの転落であっても、頭部の骨折や頭蓋内損傷の事故が発生しています。
乳児は体の大きさに比べて頭が大きく重く頭部から落下しやすいという特徴があります。成長発達によって転落事故が起こりやすい場所や状況が変わるので、転落しやすい場所と対策ポイントを知っておきましょう。

〈転落しやすい場所と対策ポイント〉
抱っこ/おんぶ/クーファン(抱っこかご)
  • ・子どもを抱き上げる時・降ろす時は低い姿勢で行う。
  • ・抱っこひも使用時:留め具やベルトの緩みがないか確認する。前にかがむときは子どもを手で支える。
  • ・クーファン使用時:移動時はクーファンの持ち手を縛っておく。
家具(ソファ、ベッド、椅子、テーブルなど)
  • ・一時的でもテーブルやソファなどの高さのある所に寝かせない。
    やむを得ずソファに寝かせる場合は、ソファに対して赤ちゃんを直角に寝かせる。
  • ・できるだけベビーベッドに寝かせ、転落防止用の柵は上げておく。
  • ・転落後の窒息やケガ予防のため、ベッド周りにクッションを敷き詰めたり、物を置いたりしない。
  • ・ハイチェアでは安全ベルトを必ず締める。
  • ・椅子やテーブルなどに登って遊ばないように注意する。子どもにも教える。
階段
ベビーゲートを取り付け、常に閉めてロックをかける。ベビーゲートは定期的に確認し、対象年齢を超えたら使用をやめる。
窓・ベランダ
  • ・窓は子どもが届かない位置に補助錠を付ける、ストッパーをつけて大きく開かないようにするなど、子どもだけで窓を開けたり、ベランダに出たりできないようにする。
  • ・網戸に寄りかかれないように柵を設置する。
  • ・窓枠や出窓に座って遊ばない、窓や網戸には寄りかからないように注意する。子どもにも教える。
  • ・窓の傍にはソファや植木鉢などの踏み台になるような物を置かない。ベランダの手すり付近にエアコンの室外機がないことを確かめる。
  • ・子どもだけを家に残して外出することは避ける。
  • ・窓、網戸、ベランダの手すりなどが劣化していないか、定期的に点検する。
遊具(ぶらんこ、すべり台、ジャングルジムなど)
  • ・引っかかる物(フードや紐、マフラー、カバン、水筒など)は身に着けていない状態で遊ばせる。
  • ・髪が長ければ頭の上の方にまとめて結っておく。
  • ・施設や遊具の対象年齢や使い方を守って遊ばせ、特に未就学児(6歳以下)では大人が付き添い見守る。
  • ・遊具の不具合や破損に気づいたら利用せず、管理者へ知らせる。




もしもの時の対応

視線や言動など意識状態がおかしい、けいれん、嘔吐、息苦しい、顔色が蒼白、ひどい出血がある、ぶつけた部位の変形がある、強い痛み、動けないなどの症状がある場合は、救急車要請(119番)しましょう。
1m以上の高さから落ちた場合や、出血、脹れ、体のどこかに痛みがあるなどの症状があれば、部位や状態にあわせて整形外科や脳外科、皮膚科・形成外科、小児科などへ受診しましょう。
病院では医師へ、落ちた時の状況について、どこから/どのくらいの高さ、どのような場所へ、どのような体勢で、落ちてすぐに泣いたかなど、わかる限り伝えましょう。診察の上で重要な情報になります。

〈受診までの応急対応〉 ・出血:傷口をガーゼやタオルなどを当てておさえ、圧迫止血をする。状態によっては、砂など汚れがついていたら先に流水で洗い流してから圧迫止血する。(出血時の優先順位は圧迫止血)
・脹れる:その部位をできるだけ動かさず安静にし、濡れタオルやタオルで巻いた保冷剤、氷嚢などで冷やす。
・痛みがある:衣服を緩める。意識状態、痛む部位の脹れ・出血などの症状がないか観察する。

転落事故から子どもを守るためには、事故が起きない環境づくりが重要です。まずは家の安全な環境づくりを見直してみましょう。あわせて、子ども自身でも危機管理の行動を学んでいけるよう、日ごろから家庭や外遊びのルールについて一緒に話しておきましょう。





東京海上日動メディカルサービス 発行
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