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現代は、生涯で2人に1人が「がん」にかかるといわれています。今や「がん」は珍しい病気ではなく、誰もが「がん」を現実のものとして捉え、「がん」とともに生きることについて考える必要があります。 できる範囲でよいので、普段から「がん」について 正しく理解するよう努め、知識の積み上げをしておきましょう。
「がん」と告知されると、通常の反応の場合、おおよそ2週間で以下の①、②、③のプロセスを経るといわれています。しかし、①や②の程度が強かったり、長引いたりすることもあります。
① ショック・混乱
② 不安・落ち込み
③ 新たな生活への出発
なお、最近では、治療方針の変化や医療技術の進歩により、入院期間は短縮し、通院で治療や検査が行われることが多くなりました。そのため、日常生活を送りながら、治療も行われるケースが増えています。
がん患者を支える家族は「第二の患者」ともいわれます。患者を支えるために自分自身の心と体、生活を大切にしましょう。意識的に自身をいたわり、周囲の人や社会資源などへ支援を求めることも大切です。
がん患者を支える家族として、以下の1~3を心がけるといいでしょう。
1.患者の気持ちや価値観を尊重する
2.適切な情報を得る
3.自分自身のことも大切にする
「がん」になることは患者やその家族にとって大きな変化です。まず、患者にはできるだけこれまでと同じように接しましょう。相談を受けたときには、相手の話に耳を傾けてください。しかし、必ずしも『アドバイスがほしい』『情報がほしい』というわけではなく、『話を聞いてもらえる』ということ自体が重要である場合が多くあります。
患者自身だけでなく、家族も辛い気持ちをひとりで抱えないことが大切です。家族同士や友人など身近な人だけではなく、医療者に相談することも一つの方法です。主治医はもちろんですが、看護師など他の医療者や「がん相談支援センター」※ へ相談してもよいでしょう。
「がん相談支援センター」は、患者や家族の精神的な不安や疑問へのフォローだけでなく、治療にまつわるケアの相談や治療費のこと、各制度の利用方法、仕事や生活のアドバイスなど幅広い相談が可能です。
※「がん相談支援センター」は、病院によって「医療相談室」「地域医療連携室」「医療福祉相談室」などの名称とされていることもあります。
(参考) 国立研究開発法人国立がん研究センター
がん情報サービスHP 「がん相談支援センター」とは
https://ganjoho.jp/public/institution/consultation/cisc/cisc.html
自身の価値観や人生観について考えてみましょう。家族や身近な人と話し合ってみるのも良いことです。もしものときに備えたレジリエンス ※1 向上のためにも、適度な運動やマインドフルネス ※2 の習慣を持つなど、精神的な「健康のための資産づくり」をしていきましょう。
※1.レジリエンス:困難を乗り越える力、精神的回復力のこと。
※2.マインドフルネス:ストレス低減に効果が証明されている新しいアプローチ方法。“今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、 評価をせずに、とらわれのない状態で、ただ観ること” と定義されています
東京海上日動メディカルサービス 発行
http://www.tokio-mednet.co.jp/