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ここ2年ほどは新型コロナウイルスの影響で、マスクをつけたままの時間や、直接的に人と関わらない時間がぐんと増えました。また、そのせいで“顔の運動不足”になっている人も少なくないようです。顔を動かす機会が減ると、表情筋とよばれる筋肉が衰えて、たるみやしわといった“マスク老化”が進んでしまう可能性大。
そうならないためにも、日ごろから表情筋を鍛える意識を持ちたいものです。
そこで今回は、パーソナルトレーナーの柳本絵美先生に、表情筋を鍛えるためのトレーニング方法を教えていただきました。
マスク生活が長引くなかでも、気になるのが口元の衰え。マスクをはずした自分の顔を鏡で見て、「口角が下がっている」「ほうれい線が目立つようになった」「あごまわりのラインがゆるんできた」といった変化に気づいたら要注意です。
では、そうしたマスク老化はなぜ起こるのでしょう。原因のひとつとして考えられるのは、表情筋の衰えです。表情筋とは、その名のとおり顔の表情をつくる筋肉のこと。おでこにある前頭筋、目のまわりの眼輪筋、口まわりの口輪筋など、30種類以上の筋肉で構成されています。
マスクをしていると、口を動かす機会(あるいは会話をする機会)が減ったり、「どうせ見えないから」と口元がゆるみっぱなしになったりしがちですが、それこそがマスク老化のもと。顔の運動不足によって表情筋が衰えたり、ゆるんだりすると、たるみやしわ、むくみにつながってしまうのです。
そうならないためには、普段から表情筋を鍛えておくことが大切! ここからはパーソナルトレーナーの柳本絵美先生に、気軽にできて効果抜群の「表情筋トレーニング」を教えていただきましょう。
◎あいうえおストレッチ
口まわりの筋肉をまんべんなくほぐして鍛えるストレッチです。慣れるまでは、「口角がしっかり上がっているか」「口角の上がり方が左右で違っていないか」などを、鏡でチェックしながら取り組みましょう。口を大きく動かす習慣をつけると、あごまわりのラインもすっきりしてきますよ。
Point
▼姿勢を正して、あごを軽く引いた状態で行います。
▼②の「い」を発音するときに、口角が下がって下の歯ぐきが見えてしまうのはNGです。また、奥歯を噛みしめないよう注意しましょう。
▼③の「う」と⑤の「お」は、唇をできるだけ突き出して行うと、口まわりの筋肉をしっかり鍛えられます。
◎口角上げトレーニング
「あいうえおストレッチ」を行った感想はいかがですか? 「思っていたよりも口角が上がっていなかった」と自分の弱点に気づいた方もいれば、「口角のあたりが想像以上に疲れた」という方もいるのではないでしょうか。続いては、そんな人たちにぴったりの「口角を重点的に鍛えるためのトレーニング」をご紹介します。
Point
▼口角の上がり方に左右差がある場合は、口角が上がりにくいほうを3秒キープし、上がりやすいほうは2秒キープという具合に、キープ時間に差をつけて、上がりにくいほうを重点的に鍛えましょう。
▼慣れてきたら、①、③のステップは省略してかまいません。
口元と同様に目元も、その人の印象を決める重要なパーツです。特に、マスクで口元が隠れていることが多い現在は、周囲の視線が目元に集まりがち。だからこそ、「上まぶたがむくんでいて、目元の印象がぼやけてしまう」「目元がこわばっているせいか、笑っているつもりなのに相手に伝わらないことがある」などの悩みは、早めに解消しておきたいものです。
おすすめなのは、目元すっきりマッサージ。まぶたが重く感じたときに行うと、上まぶたのむくみがすっきりして、目元がぱっちりした印象になりますよ。加えて、筋肉がしっかり動くようになるため、感情表現がより豊かになるはずです。
◎目元すっきりマッサージ
パソコン・スマートフォンの使いすぎや睡眠不足、加齢などで目のまわりの筋肉がこわばったり、血行が悪くなったりすると、まぶたがむくんで重く感じられます。そんなときはマッサージで筋肉をほぐしてあげましょう。朝のメイク前や、目が疲れてくる夕方に行うと効果的です。
①眉頭のくぼみに親指を引っかけます。親指の腹でまぶたの筋肉をすくい上げたら、親指と人さし指でギュッとはさみ、上下に5回揺らします(1㎝くらいの幅で動かしてください)。その後、指を外側にずらしていき、眉の中央付近や眉山もマッサージしましょう。終わったら手をかえて、反対側も同様に行います。
Point
▼親指と人さし指でまぶたの筋肉をはさむ際は、「痛気持ちいい」と思えるくらいの力加減で。爪で皮ふを傷つけないように注意してください。
▼1セットだけでもOKですが、3セットほど行うとより効果的です。
今回、教えていただいたトレーニングはどれも簡単なものばかりですが、きちんと続けていけば、きっと変化が実感できるはず。特に「あいうえおストレッチ」と「口角上げトレーニング」は、マスクをしたままでも行えるので、外出先でもこっそりトレーニングしちゃいましょう。
「表情筋はほかの部位の筋肉に比べて薄く小さいので、トレーニングの効果が出やすいという特徴があります。マスクをはずして生活できるようになったとき、『なんだか以前より笑顔がすてきになったね』といわれるよう、一緒にがんばりましょう」とは柳本先生からのアドバイスです。“継続は力なり”の気持ちで、マスク老化を撃退しましょう!
柳本 絵美(やなぎもと えみ)/パーソナルトレーナー
タレント、モデルとして活動中、ストレスが原因で増えた体重を落とすためにトレーニングをはじめたところ、トレーニングの楽しさに目覚める。現在はトレーニングスタジオ「LOWMEL」(ローメル)の代表トレーナーとして、理想のからだづくりを通して人生を豊かにする手伝いを行っている。
https://lowmel.jp/