mamaomoi mamaomoi

ママのための情報サイト

close

mama知っ得!情報

片づけが苦手なのは「脳のクセ」が原因かも!?「片づけ脳」の鍛え方

掲載日:2022/9/28
pixta_70019198.jpg

片づけたいけれど、何から手をつけていいかわからない。せっかく片づけたのに、すぐに元の状態に戻ってしまう……。そんな悩みを抱えているママ&パパもいるのではないでしょうか。


あなたが片づけられないのは、「脳のクセ」が原因かもしれません。自分の「脳のクセ」を知り、脳の弱い部分を鍛えることで、誰もが「片づけられる脳」=「片づけ脳」になれる──そう指摘するのは、脳内科医の加藤俊徳先生です。


脳は人間の身体のなかで唯一、死ぬまで成長を続ける器官。つまり、年齢とは関係なく、いくつになってもトレーニングで鍛えることができるのです。そこで加藤先生に、脳の弱い部分の見つけ方と、日常生活に取り入れられるトレーニング法を教えてもらいました。

あなたはどのタイプ? 自分の弱い「脳番地」を見つけましょう

人間の脳には、1000個以上の神経細胞が存在します。加藤先生は脳の同じような働きをする神経細胞の集まりを「脳番地」と呼び、機能ごとに「視覚系脳番地」「理解系脳番地」など、8つの番地に分類しています。

以下にあるそれぞれの脳番地が弱い人の特徴を見て、心当たりのあるものをチェック。あなたの部屋が片づかない原因がわかります。

①「視覚系脳番地」が弱い=部屋の様子が目に入らない
目の前のものを「ない!」と探してしまう、散らかっていても気にならない。

②「理解系脳番地」が弱い=状況が飲み込めない
散らかっていてもどこから手をつけていいかわからない、料理の段取りが悪い。

③「運動系脳番地」が弱い=手が動かない
何をするにも「面倒くさい」と感じてしまう、あまり外出しない。

④「思考系脳番地」が弱い=判断できない
ほかのことをしていて片づける時間がない、試供品がどんどんたまってしまう。

⑤「記憶系脳番地」が弱い=元の状態を思い出せない
元どおりに片づけることができない、収納グッズが増えていく。

⑥「感情系脳番地」が弱い=モチベーションが湧かない
大事にしている小物が少ない、ついつい独り言を言ってしまう。

⑦「聴覚系脳番地」が弱い=聞いたことが頭に残らない
家族から頻繁に「片づけて」と言われる、人と話をするとやろうとしたことを忘れる。

⑧「伝達系脳番地」が弱い=人をうまく動かせない
ものの“指定席”をつくっても家族が守ってくれない、身振り手振りで説明しない。



あなたはどのタイプに該当しましたか? 自分の弱い脳番地がわかったら、次はトレーニングです。





超簡単!「片づけ脳」を鍛えるトレーニング法

それぞれの脳番地を鍛えるために、特にママ&パパにおすすめのトレーニング法を、加藤先生が選んでくれました。
日常生活にさっと取り入れるだけで脳の変化が期待できるので、今日からでも実践してみてください。



  トレーニング法
●視覚系 電車の車内ではスマホを見ずに、外の景色を眺めるようにしてください。ふだんから話す相手の表情をよく見るようにするのもおすすめです。
●理解系 部屋の収納ルールを変えたり、部屋の模様替えを月に1回する、半年に1回するといったルールをつくってみてください。
●運動系 テーブルを拭くときに利き手とは違う手を使ってみる、あるいは鼻歌をうたいながら料理をしてみるのも有効です。
●思考系 いつもと違う順序で掃除をする。ものを処分する基準をつくる。例えば、服を1着買ったら1着捨てる、穴が開いた下着は捨てる、といったことを実践してください。
●記憶系 ルーチンを決めて毎日決まった行動をしましょう。最初はタイマーをセットしてやるのがいいかもしれません。
●感情系 音楽をかけながら部屋を片づける、部屋に写真を飾るなど、感情を高めるものに接する機会を増やしましょう。
●聴覚系 人の話を聞きながらメモを取って、音読してみてください。
●伝達系 週に一度、両親など離れて住む家族に電話をかける習慣をつくってみましょう。




もっとも重要なのは「習慣化」と「睡眠」

トレーニングの内容を見て、「なんだ、そんなに簡単なことなのか」と拍子抜けした方もいるかもしれませんが、大切なのは継続すること。特に自分の脳の弱い部分を鍛える=苦手なことをする場合、続けるのがむずかしいものです。

習慣化に際して、加藤先生がおすすめするのは、自分の強い脳番地を利用すること。先ほどご紹介した弱い脳番地を逆手に取り、強い脳番地を見つけるのです。たとえば、自分は視覚系が強いと思った方は、トレーニングの内容を紙に書いて目に見える場所に貼っておく。伝達系が強いと思った方は、トレーニングの内容を周囲の人たちに宣言する、といった具合です。そうすれば三日坊主になるのを避けられるでしょう。

そしてもうひとつ大切なのは、脳にとって良くない習慣を見直すこと。その最たるものが睡眠不足です。「片づけ脳」をつくるためにもっとも重要なのは睡眠だと加藤先生は言いますが、日本の有職既婚女性の睡眠時間は世界一短いというデータもあり、実際、加藤先生のクリニックに「片づけができない」と相談に来る女性の多くが睡眠不足なのだとか。

子育てや家事に追われて、どうしても十分な睡眠時間がとれないという方は、脳のパフォーマンスが1日でいちばん良い午前中に片づけをするようにしましょう。「時間ができたらまとめて片づけよう」ではなく、午前中の隙間時間に「今日は水回りだけ片づける」などと範囲を決めて実行する。すると、それが成功体験になり、習慣化につながるのです。

加藤俊徳(かとう・としのり)/脳内科医・小児科専門医
音読困難を改善する脳活性音読法や機能別に脳を鍛える脳番地トレーニングの提唱者。1995年から2001年まで、米ミネソタ大学放射線科で脳画像研究に従事。帰国後、慶應義塾大学、東京大学などで脳研究に従事し、「脳の学校」を創業、「加藤プラチナクリニック」を開設。MRI脳画像診断で、小児から高齢者まで1万人以上を診察・治療。『1万人の脳を見た名医が教えるすごい左利き』(ダイアモンド社) 、『部屋も頭もスッキリする!片づけ脳』(自由国民社)、『子どもの脳がみるみる育つ新習慣』(KADOKAWA)、『頭がよくなる!寝るまえ1分おんどく』(西東社)など著書・監修書多数。
脳の学校: https://www.nonogakko.com/
加藤プラチナクリニック: https://www.nobanchi.com/
  • Facebookでシェア
  • Xでシェア
  • LINEでシェア

関連記事 関連記事

pick up pick up