mama知っ得!情報
3人のお子さんのママであり、インテリアスタイリストでもある江口恵子さんに聞いた、子どもと一緒にお片づけができる簡単&便利な収納のアイデア。
【前編】でご紹介した 「ざっくり収納」 で、子どもたちが 「おもちゃを出しっぱなしにしない」 習慣を身につけたら、次は 「使ったら戻す」 にチャレンジしてみてはいかがでしょう。
【後編】では、おもちゃの“定位置”を決める方法や、細かいおもちゃをまとめるコツなどを説明していきますので、しっかり読んで実践してみてくださいね!
床におもちゃを出しっぱなしにしない習慣が身についたら、次はおもちゃの種類ごとに仕分けボックスを用意して、「使ったら戻す」にチャレンジしてみましょう。
たとえば、おもちゃ専用のカラーボックスを用意するのもひとつの方法。その際、
・軽いものや小さいもの、使用頻度が高いものは上の段
・大きめのぬいぐるみや積み木、床に広げて遊ぶものは下の段
といった具合に、サイズや遊び方に合わせて場所決めをしてあげるのがポイントです。
「場所を決めたら、サイズに合わせた収納ケースやボックスを配置してください。
収納ケースやボックスには、ふたのないものを選んだり、ラベリングしたりして、子どもでも簡単に片づけられるように工夫しましょう。
ふたがないと、どこに何があるのかが見えやすくなるので、『使い終わったら元の場所に戻してね』とお子さんに教える際もスムーズですよ」(江口さん)
ここでは、つっぱり棒と収納ケース、布製ボックスを活用した収納アイデアをご紹介しますので、【作り方】を参考にしながら、ぜひチャレンジしてみてください。
【用意するもの】
● つっぱり棒…最短 28cm のもの/4本
※カラーボックスの幅に合うサイズのものをご用意ください。
● 収納ケース…幅 13cm × 奥行 27.7cm × 高さ 11.5cm /6個
※カラーボックスに合うサイズのものをご用意ください。また、つっぱり棒に引っ掛けるため、開口部手前にフチがあるものをご用意ください。
● 布製ボックス…幅 38cm × 奥行 25cm × 高さ 25cm /3個
※カラーボックスに合うサイズのものをご用意ください。
● お好みのラベルシール…3枚、ボックスが布製の場合は、布シールを選ぶとはがれにくくなります。
【作り方】
① カラーボックスにつっぱり棒を設置する。
奥のつっぱり棒は棚の高さの半分くらいの高さに設置し、手前側は奥のつっぱり棒よりも1cmほど低い位置に取りつける。
② 奥のつっぱり棒に収納ケースの底を、手前のつっぱり棒に収納ケースのフチを引っ掛けて置く。
③ ラベルシールに収納するおもちゃの名前を書き、布製ボックスに貼る。
ここが Point!
1. つっぱり棒に段差をつけることで、収納ケースの中身が見やすくなり、どこに何が入っているかがひと目でわかります。
2. 布製ボックスは中が見えにくいので、ラベリングをしておくと便利。
どの布製ボックスに何を入れるのか、ラベルになんと書くのかは、お子さんと相談しながら、一緒にラベルを作りましょう。
自分で決めた分類なら、お子さんの片づける意欲もアップするはずです。
3. 仕分けボックスは樹脂製や布製など、安全で軽いものがベター。
ボックスが重いと子どもが出し入れしにくく、結局、片づけなくなってしまうので注意してください。
女の子用のアクセサリーやお菓子のおまけ、ブロック玩具、プラモデルなど、子ども用のおもちゃには、 “細かいもの” も少なくありません。
そうした細かいおもちゃは、小分けにして収納するのが◎。
あらかじめ仕切りが付いた収納ケースを利用してもいいですし、余っている収納ケースに小さなトレイを組み合わせて仕切り代わりにしてもOK。
書類ケースのような浅めのものを選べば、全体が見やすく、お目当てのものも探しやすくなります。
「分類するときは、用途ごとにするか、色別にするか、大きさ別にするかなど、お子さんに意見を聞きながら決めるのがおすすめです。
自分で決めた分類ルールのほうが覚えやすいですし、楽しんで片づけができるはず。
ママやパパが『これって、どこにしまうんだっけ?』と聞いた際に、進んで片づけるようになるかもしれませんよ」(江口さん)
以下では、仕切り付きトレイを使った収納をご紹介します。とっても簡単ですよね。
【用意するもの】
● 仕切り付きトレイ
幅 20cm × 奥行 20cm × 高さ 4cm/2個
幅 13cm × 奥行 20cm × 高さ 4cm/4個
幅 6.5cm × 奥行 20cm × 高さ 4cm/2個
※使用する収納ケースに合うサイズ・個数をご用意ください。
【作り方】
① トレイに仕切り板をセットする。
② 収納ケースの大きさに合わせ、トレイを組み合わせて入れる。
ここが Point!
1. 収納ケースの深さにもよりますが、トレイを2段重ねにすると収納力がアップ!
入れるおもちゃに合わせて、細かく仕切ったり、ざっくり仕切ったりといろいろと工夫してみてください。
2. 浅めの収納ケースには紙製や木製もありますが、プラスチック素材がおすすめ。
子どもはときに、大人が予想もしなかったものをしまい込むことがあります。
知らぬ間にアメやチョコレート菓子がしまわれていて、気づいたときには溶けてベタベタになっていた、なんてことも起こりかねません。
そのような場合でも、プラスチック素材なら水洗いが可能です。
いかがでしたか? 最後に、江口さんからこんなアドバイスもいただきました。
「大人にとっても片づけは難しいもの。小さなお子さんならなおさらです。
子どもには、『片づけなさい』と言うよりも、『おもちゃは元にあった場所に戻してね』と声をかけたほうが伝わるかもしれません。
また、はじめのうちはママ・パパも一緒に片づけて、片づけるとはどういうことかを実際にやってみせてあげてください」
「お子さんが小さいうちは、片づけに手が回らないことだって少なくないもの。そんなときは自分を責めずに、【前編】でご紹介した段ボール箱リメイクのような収納ボックスに『とりあえず入れておけばOK』と割り切ることも大切ですよ」(江口さん)
今回は、3種類の収納STEPをご紹介しましたが、まずは子どもと一緒に、できることからはじめてみましょう!
江口恵子/フードスタイリスト、インテリアスタイリスト、「ナチュラルフードクッキング」代表。
女性誌や広告でレシピ提案やスタイリングを行う一方、カフェ「ORIDO」を立ち上げ、料理教室なども開催。また、生活・暮らしまわりに携わる仕事で培った情報・アイデアを生かして、“簡単だけどセンスがよく見える、暮らしのコツ”の提案も行っている。プライベートでは3人のお子さんのママ。