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妊娠中や授乳中に薬を服用することは、胎児や乳児に悪い影響を及ぼすのではと心配になりますね。しかし、全ての薬が禁止されているわけではなく、場合によっては母体の治療や健康維持のために必要とされる薬もあります。
妊娠中の内服の理由として「妊娠に気づかずに薬を服用した」「妊娠前より治療中の疾患がある」「妊娠中の母体のマイナートラブル(便秘・貧血・風邪・アレルギー症状等)の症状改善」「妊娠中に罹る妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などの治療のための服用」などがあげられます。
妊娠中の薬はその服用時期、種類、量などにより胎児への影響が異なります。
最も影響を受けやすい時期は、妊娠4週目から15週目の胎児の器官形成の時期と言われており、ごく初期にはほとんど影響は受けないとされています。
禁止されているごく一部の薬を除き、多くの薬は服用しても影響のないことが多いとされていますが、安全性が確立されている薬はほとんどないため、医師の指示による服用が基本となります。
風邪薬などの市販薬は、安全性が高いので影響のないことがほとんどですが、自己判断による服用はせずに主治医に相談してください。
また、妊娠前から治療中の病気がある場合、将来の妊娠希望に備えて妊娠の時期や治療方針を主治医に相談し、計画を立てる必要があります。
妊娠中はできるだけ薬を飲まないのが理想ですが、母体の健康は胎児の健康に直結します。安全のために自己判断はせずに、必要な薬は主治医の指示に必ず従い、正しく服用しましょう。
一部の薬を除き、ほとんどの薬は母乳中に移行すると言われています。しかし多くの場合は、移行する成分はごくわずかのため、乳児への影響を及ぼすことはほとんどないと考えられます。
そのため授乳時期や授乳時間に配慮することで、薬を服用しながらも授乳をすることができます。
薬の血液中の濃度と母乳中の濃度はほぼ同じになるため、一般的に服用後から2~3時間後までの、濃度が最も高いと考えられる時間の授乳を避けることが望ましいです。また、濃度の最も低い、薬の服用直前に授乳することで影響を避けられます。
しかし一部の薬や、お母さんに疾患があり薬を継続服用しているために蓄積される場合は影響を及ぼす可能性もあります。
薬の服用中の授乳は、自己判断はせずに主治医や薬剤師に相談のうえで行いましょう。
東京海上日動メディカルサービス 発行
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