不妊治療の保険適用へ
不妊症の治療は、様々な機能改善のための治療（内視鏡手術など）と、機能改善の治療だけでは妊娠できない場合や原因不明不妊に対しての不妊治療があります。
令和４年３月以前は、不妊の原因になっている疾患や機能異常の改善の治療は保険診療で行えましたが、人工授精などの「一般不妊治療」や体外受精・顕微授精などの「生殖補助医療」については、助成金の制度はあるものの自費診療でした。高額で経済的負担になる治療費への支援の拡充のため国の審議会で審議され、令和４年４月からは、生殖医療ガイドラインなどで有効性・安全性が確認された一般不妊治療と生殖補助医療が保険適用されました。
不妊治療保険適用専門サイトFCH 厚労省より抜粋
ただし、保険適用になった治療も際限なく治療可能というわけではなく、治療によって回数や年齢などの制限があります。また、今回の保険適用ではあくまでも現段階で有効性・安全性が確認された不妊治療についての変更であり、不妊治療の全てではありません。
治療を進め状態に応じて先進医療にあたる治療が保険診療と組み合わせて行える場合などもあります。
年齢制限
治療開始時の女性の年齢が43歳未満であること
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回数制限
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初めての治療開始時点での女性の年齢
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回数の上限
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40歳未満
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通算６回まで (子ども一人ごとに)
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40歳以上43歳未満
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通算３回まで (子ども一人ごとに)
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厚労省 不妊治療の保険適用リーフレットより引用し作成
不妊・不妊治療の保険適用に関するQ＆A
Q１．不妊とはどういう状態？不妊の原因は？
A１．
不妊とは「妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、一定期間妊娠しないこと」をいい、そのうち「妊娠を希望し医学的治療を必要とする場合」が不妊症と定義されています。
妊娠が成立するためには、女性側と男性側で多くの条件がそろう必要があります。そのため、不妊の原因は必ずしもひとつとは限らず、いくつもの原因が重なっていたり、逆にどこにも明らかな原因が見つからなかったりする場合があります。
不妊の原因
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女性不妊
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排卵因子、
卵管因子、
子宮因子、
頸管因子、
免疫因子 など
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男性不妊
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造精機能障害、
性機能障害、
精路通過障害 など
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原因不明不妊
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各種検査をしても不妊の原因に説明がつかない場合
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Q２．二人目不妊の原因は？不妊治療を行う目安は？
A２．
原因としては、男女ともに年齢に伴うホルモンバランスなどの変化や、出産後の子宮・卵管環境の変化、セックスレス等の様々なことがあります。
二人目の妊娠を望み始めてから、なかなかできずにおかしいな？と思ったら一度受診してみるのがよいでしょう。もし、婦人科疾患がある、一人目を不妊治療で授かった、一人目は自然妊娠だったが授かるまでに時間がかかったなどの場合は、より早めに産婦人科へ相談してみましょう。
Q３．先進医療を受ける際には、何か手続が必要ですか？
A3．
受ける治療の内容や費用についての同意が必要です。その他に患者側で行う手続はありません。ただし、先進医療のどの治療ができるのかは医療機関ごとに異なりますので、かかりつけの医療機関とよくご相談ください。
Q４．不妊に関する悩みや医療機関の治療内容について、どこで相談できますか？
A4．
心身の状態やライフプランなどに合わせて主治医とよく相談していきましょう。地域の不妊専門相談センターでの相談や情報収集も可能です。
厚労省 不妊専門相談センター事業 全国の不妊専門相談センター一覧
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000181591.html
不妊症の治療では、まだ不妊の定義を満たしていなくとも病歴や年齢などを考慮して、すぐに治療を開始したほうが効果的である場合もあります。 “なんだか不安”な気持ちは抱え込まずに、まずは健康状態の確認のためにも産婦人科へ相談してみましょう。
厚労省 不妊治療の保険適用リーフレット
https://www.mhlw.go.jp/content/leaflet202212ver2.pdf
東京海上日動メディカルサービス 発行
http://www.tokio-mednet.co.jp/
