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子どもが食後に蕁麻疹…食物アレルギー?と思ったら

掲載日:2023/4/26
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食事の後に、蕁麻疹が出てきた、まぶたが腫れてきた、機嫌が悪い…など、急に「子どもがアレルギーかもしれない?」という状況になると焦ってしまいますよね。緊急性がある/ない状態や、対応の仕方を知っておくことで、もしものときに落ち着いて行動できるように備えましょう。

食物アレルギーとは?

食物アレルギーとは、なにか特定の食物を食べたり、触ったりしたことでアレルギー反応がおこる疾患のことです。食物アレルギーの原因となる食べ物は、乳幼児期には小麦や大豆、鶏卵、牛乳などが多く、学童期の頃からは甲殻類や果物、そば、魚類、ピーナッツなどが増えてきます。食物アレルギーは、このように年齢が上がるに伴って原因となる食物が変わっていくという特徴があります。

年齢群別原因食物

年齢群別原因食物

(表.消費者庁令和3年度食物アレルギーに関連する食品表示に関する調査研究事報告書より)



アナフィラキシーショックとは?

アレルギー反応により蕁麻疹などの皮膚症状や腹痛・嘔吐などの消化器症状、息苦しさなどの呼吸器症状といった複数の症状が、同時かつ急激に出現した状態をアナフィラキシーといいます。その中でも、血圧が低下し意識状態の低下や脱力を起こすような場合を特に“アナフィラキシーショック”と呼びます。これは直ちに対応しないと生命にかかわる重篤な状態です。アナフィラキシーを起こす要因は様々ありますが、乳幼児期に起こるアナフィラキシーの多くは食物アレルギーによるものです。

エピペンガイドブックより
エピペンガイドブックより

エピペンとは、アナフィラキシーショックの治療薬“アドレナリン”を注射投与できるようにした、自己注射タイプの薬です。アナフィラキシーショックは発症から30分以内にアドレナリンが投与できるかが救命に大きく影響するといわれており、エピペンは屋外などで発症しすぐに医療機関へ行けない場合に、その場で自身や保護者でも注射ができるように開発されました。医師と相談し必要性があると判断されると、処方してもらうことができます。



症状の種類と対応

食物アレルギーには皮膚症状、消化器症状、呼吸器症状など多様な症状があり、さらに症状の程度も個人差によって軽症から重症まで様々です。
以下の症状でひとつでも当てはまる場合は、該当の緊急性を目安に対応しましょう。

救急車
(またはエピペン+救急車)
意識消失、 意識もうろう、 ぐったり、 尿・便の失禁、 脈を触れると弱い、 脈のリズムが不規則・遅い、胸が締め付けられる感じ、 胸が痛い、 唇・爪が青白い、 息がぜーぜー・ひゅーひゅー、 息苦しい、 咳が止まらない、 犬の吠え声のような咳、 口内・舌の腫れ、 声が出ない・かすれる、 飲み込めない、 何度も繰り返す嘔吐・下痢、 強い腹痛(うずくまる、のたうち回る、うめく、激しく泣くなど)
すぐに病院へ受診
(悪化時は救急車へ変更)
眠気、 頭痛、 全身に広がっていく蕁麻疹、 全身に赤み、 強いかゆみ、 まぶたの腫れ、 唇の腫れ、 顔全体の腫れ、 軽い咳、 のどの痛み、 腹痛(遊ばない、眠れない、機嫌が悪いなど)、 1~2回の嘔吐や下痢
緊急ではないが、かかりつけへ受診相談がよい
(悪化がないか注意して観察)
数個・部分的な蕁麻疹、 軽いかゆみ、 部分的な赤み、 口周囲の発赤、 口内・のどの痒みや違和感、 目のかゆみ・充血、 鼻水、 鼻づまり、 くしゃみ、 腹痛(聞くと痛がるが遊んでいる、眠れる、飲食はする)




子どもの食物アレルギーでは、成長に伴って徐々に原因の食物が食べられるようになることが多いのも特徴です。また、もし食物アレルギーがあっても、原因の食物以外に過剰にいろいろな食物を避ける必要はありません。主治医の先生と相談しながら、症状や成長に合わせた治療をしていきましょう。



東京海上日動メディカルサービス 発行
http://www.tokio-mednet.co.jp/

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